結論:駐在や出張など、日本から海外でのチャンスを狙うなら、外資系企業に行くのが最適解とは限りません。むしろ狭き門だったりします。
一方で、グローバルなチームと働けるなど、外資ならではの機会もあります。
今日は、よく耳にする、「グローバルに活躍するなら絶対外資なのか」について考えて見たいと思います。
外資系企業に勤めて、海外に行くのは狭き門。
むしろ、本国や他の国々から日本に外国籍のメンバーが来ています。
日本生まれ日本育ちで、英語は社会に出てから学んだ自分のような人間が他拠点に行こうとすると、英語でビジネスをしてきた人たちと競争になるので、強みを活かしにくいことを感じています。
一方で、海外で生まれ育った帰国子女の方や、日本の企業で日本市場を学んだ外国籍の人が、日本で学んだことを活かし、日本市場、もしくはAPACのスペシャリストとして本国に移籍するというケースはよく見ます。
日系企業におけるグローバルのチャンス
海外駐在や出張を狙うなら、海外進出を狙う日本企業の方が海外にはいくチャンスは多いです。
企業での経験を積み、その企業、自社製品、業界のスペシャリストとなって、進出先の国でローカルパートナーと一緒にビジネスを作っていく機会の方が、日本人で海外支店にいくチャンスが多いように感じます。
私自身は、海外進出を目指す日本の中小企業で、唯一の海外市場の開拓担当をさせていただきました。
海外の展示会への出展を重ね、販路を模索していたものの、、コロナの影響もあり、結果白紙になり海外への長期滞在はかないませんでした。
会社として、海外に人を派遣するにはそれなりのお金もかかります。
そのため、海外市場での売上の見込みが立つなど、ビジネスができてからでないと、2−3年という期間では私の場合、駐在が必要となるビジネス規模までは辿り着けませんでした。
そんな中、英語も話さず、海外のキャリアなど全く考えていなかった大学の同期が、コロナ期間中にも関わらず海外駐在になり驚きました。
着実に海外駐在を狙うなら、海外進出したばかりの企業よりも、独自の強みを活かし海外市場でもビジネス基盤を持っている中小企業が狙い目であるとその時に気がつきました。
会社のことをよくわかっている5年目など中堅以降になると、英語力どうこうや海外でのキャリアに対する希望という話を抜きにして、“順番が回ってくる“という言い方もよく耳にします。
特に独身など身動きが取りやすい若手は海外拠点での対応のための出張を任され、ゆくゆくは現地法人でのカウンターパートとして役割を任されるケースをよく聞きます。
グローバルな環境で経験を積む
個人的には、外資系企業に勤める一番のメリットは日本にいながらにして、グローバルスタンダードなチームと働けることにあると思います。
自身の体験としても、海外の企業の日本人一人目採用というケースと、外資系企業で英語話者の上司を持つという経験をしました。
日本社会だけで生きてきた自分ではあまり触れることができなかった、優秀な同僚や、多様な価値観を持つ上司などと一緒に働くことができることは、日本企業で海外を目指すのとは違う魅力があるように思います。
外資は、仕事とプライベートがはっきり分かれていてドライなんでしょ?個人主義で競争も大変そう。
確かに、プライベート、家族、自分のことを本当に大切にします。オンオフははっきり分けています。
特にグローバルな環境でさまざまなバックグラウンドのチームをマネジメントしてきた上司ほど、チームのメンバーに対する思いやりがあるように思います。
多様な人がいることが当たり前だからからこそ、偏見や思い込みなく、いち個人として見てくれる人が多いです。
それに加えて、Pay it fowardではないですが、ノウハウは惜しみなく共有してくれる人が周りには多いです。
過去の企業でも上司からするべきことを言われ、それができない時に「どうしてできないんだ。何とかしてみなさい」と、よくいえば任される、言い換えれば乱暴に仕事を振られることはこれまでもありました。
ただここで、「じゃあどうしたらできるのか」を一緒に考えてくれる、少なくとも自分の過去のやり方を教えてくれる人がとても多いように思います。
一概にはいえませんが、年功序列ではなく、個人のパフォーマンスが評価される外資系企業の評価ならではの人材の育ち方なのかもしれません。
外資系の魅力はグローバルなチーム。海外駐在なら日本から海外進出する企業へ
外資系企業に行きたい理由の一つとして、「グローバルな経験を積みたい」とよく聞きます。
改めて一度、自分が外資系企業に期待している経験はどういったものなのか整理してみて、それぞれの希望に合ったチャンスを目指すのが、キャリアの達成の近道かもしれません。
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