希望年収の伝え方で一番大切なのは、
自分自身がモチベーションを持って働ける金額を考えて、それを伝えることです。
その金額ではオファーを取らない金額を伝えても仕方がないですし、
もっと言えば、
不満を持って入社しても、定着しなければ企業にも候補者にも両者にとって不幸です。
そうならないよう、オファーが出たら喜んで取る金額を伝えることが重要です。
私自身がエージェントとして実際に使っていた、年収交渉における最終奥義もご紹介します。
給与交渉の落とし穴。希望年収は出ない
よくある誤解ですが、
希望年収で伝えた金額以上の年収が出ることは、ほぼ無いです。
よくある日本人の謙虚な方のケース。
「面接での評価がよければ希望した年収に色を付けて提示してくれるだろうから、控えめに伝えよう。」
と考える人が驚くほど多いです。
これには注意が必要です。
特に外資系企業では、基本的には希望金額と同じか、それを下回る金額でのオファーとなることを頭の片隅においておきましょう。
では、いくらで伝えるのがいいのか、
エージェントとして、候補者の人に伝える際には、
私も経験的に相場として、8~10%アップであれば、世の中的に言われる「成功した転職」と伝えることが多いです。
実際に現収入をベースに10%のUPが平均的と言われています。令和2年雇用動向調査結果の概況
逆に20%を超えるような年収アップは、
企業が何としてもその人を取らないといけないケースで出る場合がありますが、稀です。
交渉術 – 年収アップに使える根拠 –
年収アップを希望するなら、それなりの理由が必要です。
ビジネスの現場なので、オファー金額を調整する人事担当者も社内で調整する上で、高いオファーをだすなら相応の理由が必要になるからです。
何の根拠も無く、年収を高く希望するだけでは、待遇しか気にしていない人という印象を持たれかねないので、希望金額を希望する根拠を伝えるようにしましょう。
社内の公平性を保つため給与テーブルがあって、オファー年収が決まるので、
いくら面接での評価が良かったとしても自由に金額を決められるわけではありません。
人事的な視点からすると、入ってからの定着率も気になるので、
たとえ、昇進ができなかったとしても、入社後給与査定のタイミングで年収が上がるように、
職位の満額での年収提示をせずに、少し余白を作っておこうとするケースもあります。
そのためベース給やパッケージ自体の金額をレンジ以上で出すには、相応な特別な承認が必要になります。
ここでよく人事手札としてが提示ケースが多いのが、
入社一時お祝い金(サインオンボーナス)と呼ばれるような、入社一年目だか支払われる一時金のオファーです。
よくあるケースでは、
- 競合他社のオファーと比較検討していて、差別化できるのが給与だけ
- 入社時期を早めたいが、今年のパフォーマンスがよく、一定の賞与が出ることが決まっている
- 来年に昇進を控えていて、年収の大幅なアップが予定されている
そういったケースで、オファー内容にサインオンボーナスという形での調整のケースがあります。
最後のダメ押し、「即決金額」を伝える
私も最終奥義として使っていた交渉方法をご紹介します。
複数社比較しているものの、心の中では、面接を終えた時点で心の中では「この会社にしよう」と決めている場合に使えます。
オファーを作る人事担当者の視点から考えてみると、
人事担当者も社内の承認を取るための理由が必要があることを見てきました。
人事も使いやすい理由として、
「XXX万円であれば、オファーが出た時点ですぐ承諾します」
という即決金額を伝えるのも手です。
実際にエージェントの私も候補者に納得してもらえるオファーづくりを支援するう上で、
必ず候補者に即決金額を聞いて、企業に伝えていました。
ここでオファーが作られる裏側に想像を巡らせてみましょう。
面接が終わりなんとなくこの人だなと評価になると、面接を担当した採用担当者は、人事にバトンをパスします、
「良い候補者なので必ずクロージングしてください」というプレッシャーとともに…。
人事は社内の給与テーブルと予算とにらめっこしながら最適なオファー金額を決めます。
候補者が悩んでいる場合、人事は魅力的なオファーにする必要があります。
リモートワークを許可するなど就業規定の例外にするのはハードルが高いので、
結局オファー金額で勝負することが多いです。
その時に即決金額を言ってもらえると、
社内での交渉が必要な人事担当者も、クロージングが見えるので社内の調整にコミットしやすいです。
一方で、選考の評価が良くても、
「他社にいきそうだな」という印象を与えてしまうと、
人事担当も取らないオファーに社内調整の無駄骨をおりたくないので、あまりコミットしません。
なので、「取ります!」という意思を伝えたうえで、交渉するのがマナーです。
まとめ
- 希望年収の伝え方で一番大切なのは、自分自身がモチベーションを持って働ける金額を考えて、それを伝えること
- 人事担当者の視点から考えて、社内での承認が取れるオファー金額を上げる理由を渡すこと
- 最後のダメ押しは「即決金額」を伝える。ただし取ることを決めている場合。
上記3つのポイントを見てきました。
面接を終えてついつい謙虚になってしまいがちですが、
入社してからどんどん年収を上げてける企業というのは、成長企業でない限り多くありません。
どうせなら転職というリスクをとるのであれば、自身が納得できる金額でのオファーが出るといいですね。
「年収交渉うまくできるかな」と心配に思うあなた、転職エージェントを使うのも一つの手です。
あなたにとっては初めての転職でも、転職エージェントは毎月の様に求職者の面接から内定、そして転職をサポートしています。
他の人はこんな時どうしてるの?というノウハウを多く持っているので、頼れると安心です。
数多くない転職というチャンス、せっかくならモチベーションが持てる待遇がいいですよね。
交渉をスマートに進めて、転職先の企業、そして自分にも双方にとって良い結果を目指しましょう。
参考になりましたら幸いです、ではー
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