非日常なコーヒーテイスティングの体験を|清澄白河 KOFFEE MAMEYA Kakeru

雑記
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KOFFEE MAMEYA Kakeru(以下Kakeru)へ行って来ましたが、コーヒー素人でも十分すぎるほど素敵な体験になりました。

日常ではなかなか集中することがない味わいに、フルコース仕立てでコーヒーを楽しむ体験ができる贅沢で非日常空間でした。

カフェ激戦区、清澄白河

Tokyo Weekender 2023年1−2月号の特集を見て、いくことに決めました。

Casa BRUTUSでも取り上げられた2021年にできた新店です。

豆のセレクトショップをコンセプトに国内外のコーヒー豆を揃える表参道のKOFFEE MAMEYAに続く二店舗目です。

場所は、ブルーボトルコーヒー1号店の出店以来カフェ激戦区となった清澄白河にあります。

激戦区から少し離れた路地裏の住宅街の中に、それは突如現れます。

倉庫をまるごと改装した建物で、お店を知らない通行人でも足を止める、表の大きなガラスが印象的なデザインのかっこいい店構えです。

KOFFEE MAMEYA Kakeruの“こだわり“

日本ではコンビニでも、一定品質のコーヒーを格安で手に入れることができます。

今や流行りのカフェに行けばスペシャリティコーヒーも楽しむことができますが、そういった一般的な“カフェ“とは一線を画した”体験”を提供しています。

Kakeruは予約制で、「量ではなく、品質の提供にこだわり抜くこと」をコンセプトにしています。

表参道の小さな古民家を改築して作られたテイクアウト専門店OMOTESANDO KOFFEEの2015年の閉店から、6年後さらに一人ひとりに向き合った体験にフォーカスしたKakeruです。

ここに来れば、コーヒーの楽しみ方の概念が変わります。

料理人が厳選した材料で、素材の味が引き出された料理を振る舞うように、

Kakeruでは、セレクトされたコーヒー豆をそれぞれに合った調理で提供します。

豆自体のクオリティにだけ頼るのではなく、そのポテンシャルを最大限引き出す淹れ方を模索するとバリスタは言います。

海外の方も多めで、英語で対応する声も聞こえてきて、日本であることを忘れます。

世界各国から集まるコーヒー豆

中に入るとコの字型のゆったりとしたラグジュアリー空間で、

ホテルライクな一流のサービスのもと、白衣を着たバリスタの方がメニューを案内してくれます。

そのためか、余計コーヒーの可能性を研究するラボという方があっているかも知れません。

KOFFEE MAMEYAでは焙煎はしていません。

世界中のロースターからセレクトしたコーヒー豆をそれぞれ、パーフェクトな淹れ方でバリスタが提供することにフォーカスをしています。

今世界中で注目の集まるGeisha の産地別の飲み比べもできます。

その日のスペシャルは、パナマ産Geishaでした。

コールドブリューから、モクテル、カフェラテなど様々なコーヒーを楽しめます。

世界中からセレクトされた豆を最大限生かす淹れ方のコーヒーを単品で注文することもできますが、

初めての来店では、飲み比べを楽しめるコースでの注文がおすすめです。

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イコールコース | Rond Point Experience Coffee コース

この日は、Kakeruの名前に相応しい、コラボレーションによる掛け算で“=(イコール)”新たな発見をモチーフにしたコースをお願いしました。

掛け算による発見をテーマに様々な組み合わせを実験してきたコースで、

今回は、ショコラティエRond Pointとのコラボレーションです。

コーヒーとチョコレート、カカオ尽くしのコンビネーションを味わいます。

知識豊かなバリスタがコースの説明をしてくれます。

来店時間が15:00と、この時間帯からの結構な量のコーヒーに不安を抱いていましたが、

量を安心して飲めるようにカフェイン少なめの豆のチョイスとの事でした。

つい先日始まったばかりのこのコースでは、BrazilのDaterra AramosaのWashedとNaturalを飲み比べます。

それぞれカカオの加工方法で、Washedは実から外した豆を水洗いして乾燥させる方法で、Naturalは実がついたまま、乾燥させる方法になります。

写真右側の薄い皮のようなものが入っている方がNatural、左がWashedです。

Washedは水洗いの分、雑味が取り除かれたクリーンな味わい、

Naturalは実と一緒に乾燥させる分、豆の味がよく出るということで、早速飲み比べしてみました。

コース一品目は、それぞれのコールドブリューと、シングルオリジンのチョコレートと一緒にいただきます。

Naturalの方がやはり、実の味が強い印象でしたが、

Washedの方もDaterraの特徴であるナッティなフレーバーがしっかりあって、あっさりしすぎていません。

コーヒーの好みだけではなく、食べ物の嗜好について、会話の中で聞かれ、それをもとにどういった産地の豆がおすすめなのか、何が合うのかについてなど、どんどんコーヒーの世界中へ誘われます。

二つ目は、テリーヌの食べ比べです。

左はRond Pointで出している定番のテリーヌ。右側が今回のコースの特別に作ったカルダモン入りの新感覚のテリーヌです。

カフェラテよりも、ミルクとの一体感が強い、ミルクシェイクと一緒にいただきます。

濃いフルーティなテリーヌと、ミルクが美味しいミルクシェイクとの組み合わせがたまりません。

カルダモン入りのテリーヌはとても新鮮で、ミルクシェイクと合わせるとこれまた面白い味わいが口の中に広がります。

バリスタが入れるコーヒーは、まるでショーを見ているようです。

素晴らしい一杯一杯と、バリスタのプレゼン、説得力には圧巻です。

最後のハンドドリップで淹れるコーヒーは、最後にもう一度Daterraの飲み比べです。

バリスタが目の前でハンドドリップで淹れてくれます。

挽いた豆12gに対して、16倍のお湯、合計192gになるように、

6回に分けて湯を注ぎます。

この日のブラジルの豆を入れるのに選ばれたのは、

カリタのウェーブのドリッパー。

角度がついたV型のドリッパーよりも、ゆっくりの落としてボディを出したいときに選ぶそうです。

特に南米の豆の際には、その豊かなボディが特徴的なので、浅煎りのものでもあえて、カリタのウェーブを選ぶこだわり。

お湯を注ぐときも、

最初の3回は、注ぎ口から垂直に落ちるように、優しく調整するように、

4回目からは、注ぎ口から勢いよく最後は淹れます。

そうして淹れてくれたコーヒーは、

さっぱりとしている中にもナッティな感じがフルーティな口当たりでした。

「抜ける残り香がスミレのような紫のフレーバー」という、バリスタの方の表現がぴったりのコーヒーでした。

カカオの果肉を加えて作ったアイスクリームモナカといただきました。

カカオの果肉、私は初めて聞きましたが、カカオの実の中の、豆となる部分の繊維質の白い部分とのこと。

パッションフルーツのような酸味がスッキリとしたアイスクリームがモナカと合います。

最後に

懐石料理のフルコースを食べたような、そんな満足感と共に店を後にしました。

知識豊かなバリスタによる、高品質なサービスのもと

素敵なラグジュアリー空間で、

コーヒーのポテンシャルを引き出すべく選ばれた機能的なカップはデザインも美しく、

目の前で淹れられる香ばしい香り、濃厚な味を楽しむ体験は

まさに五感でコーヒーを感じるという、他にはない経験でした。

コース最後のコーヒーは、味にフォーカスして欲しいということで、色が見えないよう黒のカップで提供されたことを最後に聞かされ、そのこだわりはあっぱれでした。

コーヒーが好きな方なら是非一度は体験していただきたいですし、コーヒーマニアの方に限らず、食べ物や飲み物ポテンシャルをどこまで引き出せるかという実験に興味がある方いってらしてみてはいかがでしょうか。

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