B2B営業に関する知識をインプットしようと、読んだ本で自身の備忘録を含め、ご紹介をします。
まだまだ勉強中の身ではありますが、明日からの仕事にヒントになるようなものを書いていきたいと思います。
人生を変える営業スキル – 遠藤公護(えんどうこうご)
BtoB営業が知っておくべきテクニックや、働くうえでのマインドセットがまとめられています
筆者の方は、素晴らしいキャリアを歩まれているが、ご自身を謙遜された書き方をされています。
そのためか等身大に感じ、どこか親近感を感じます。
自分でも明日からマネできそうというヒントとして見ることができました。
その中から一つ、受注確度を正しく見積もるためのヒアリングのフレームワーク「BANT」の例がとても分かりやすかったので、ご紹介させて下さい。
こんな人におすすめ:
- 顧客の懐具合をうまく探れずにいる営業の方
- マネージャーとのパイプラインの進捗会議で案件の確度をうまく見積もるための情報を集められず困っている方
BANTを使ったマネージャーとメンバーのフォーキャスト会議
BANTというのは、営業が顧客の状況を把握するうえで知っておくべき下記の4つの項目の頭文字です。
- Budget:予算
- Authority:決裁権
- Needs:必要性
- Timeframe:導入時期
実際に本で書かれている質問と回答のやりとりのいくつかをご紹介します。
Budget質問:「予算があるということですが、いつの予算ですか?」
回答:「今年度の予算として8000万円がIT予算として確保されており、その中で今回のプロジェクト用に3000万円が確保できたことが確認できています。」
Authority質問:「発注できると言っているのは誰ですか?」
回答:「部長です」
Authority質問:「部長の予算権限はいくらですか?」
回答:「1000万円と聞いています」
Authority質問「今回は3000万円の案件なので部長が発注できるといったとしてもさらなる承認が必要ですね」
回答:はい、その通りです、1000万円を超える予算の場合は…
人生を変える営業スキル – 遠藤公護
…と続いていきます。
読んでみた私の所管は「思っていたより深く聞くのだな」というところでした。
BANTを紹介するブログ記事や本もありますが、この例は具体的でこんな風にお客様へ情報を確認しておけばよいのかと、私にとってはイメージがつきやすかったです。
続きはぜひ本でご覧下さい。
どうしてここまで具体的に把握しておく必要があるのか。
それは、顧客の状況を把握してことで、予期せぬ突然の失注を防ぎ、受注の可能性を最大限に高め、見込みの売り上げの数値をブラさないようにするためです。
本書の中でも「大人の営業スキル」として数字に責任を持つことが重要であると書かれています。
過去の実体験:案件の進捗会議でどうしてこんなに詰められるの?
BANTというと思い出す、エピソードが私にはあります。
案件進捗会議で良く詰められるなーと感じた、上司が過去にいました。
とにかく、顧客の状況を細かく聞かれます。
外資系の転職エージェント時代の上司で、成績優秀で海外の拠点から日本支社にやってきた元トップセールスです。
このマネージャーとのパイプライン管理での質問はいつも決まっていました。
転職エージェントだったので、
「お客様はこの人材がどうして必要なのか。いつまでに必要なのか。」
「今回のスケジュール通りで採用できなかったら、顧客はどうするつもりなのか。」
「予算の上限はいくらなのか。条件にマッチした人材がいたけど1000万円の希望年収だったら、ぶっちゃけオファー出せますのか。」
など、初めのうちは「そんなこと聞いてるわけないよ」と進捗会議のたびにタジタジになっていました。
マネージャーから指摘が入るから確認をしておくいう、純粋ではない動機から
そのうち、これらの情報が顧客及び候補者のクロージングをしていく際に重要な手札になるし、案件の見切りをつける際の基準にもなっていることに気が付きました。
振り返ってみると、まさに上司から必ず確認される項目がBANTだったなと思います。
まとめ
本書では、BtoB営業が知っておくべきテクニックや、働くうえでのマインドセットがまとめられています。
筆者の方は、素晴らしいキャリアを歩まれているが、ご自身を謙遜された書き方をされていて、等身大で自分でも明日からマネできそうというヒントとして見ることができます。
途中でも少し触れましたが「大人の営業スキル」として、数字に対する心構えについて書かれています。
その中でも「数字が作れないときに何としてでも自分がカバーする」という、売り上げ達成のために自分が責任をもつという背中の見せ方のエピソードが印象的でした。
その他にも「SPIN営業」や、「コミュニティ戦略」などいまどきのB2B営業が知っておくべきキーワードが散りばめられています。
B2B営業のマインドセットを学び、テクニックを学んでいく入口の本としても良い本だと思いました。
では、またー
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